Society5.0(ソサエティ5.0)という用語をご存じでしょうか。令和2年になって、急激にこの言葉を聞くことが増えてきましたので、整理してみます。
もともと、2016年1月に閣議決定され、日本政府が策定した「第5期科学技術基本計画」の中で用いられていて、アベノミクス第三の矢「成長戦略」において重要な役割を担っている政策で、目指すところは世界に先駆けた「超スマート社会」の実現だそうです。
サイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実空間)を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する、人間中心の社会を目指しています。
歴史的に発展段階を考察すると、①狩猟社会(Society1.0)、②農耕社会(Society2.0)、③工業社会(Society3.0)、④情報社会(Society4.0)に続く新たな社会を指すものとしてイメージされているようです。
具体的なイメージを上げると、
②少子高齢化、地方の過疎化などによって不便な課題を、ドローンの活用などにより克服することが計画されています。
③情報が多すぎて、必要な情報にたどり着くことが難しいですが、AI(人工知能)の活用により、面倒な作業から解放される可能性があります。
④人の行う作業には限界があり、また高齢者や障害者にはよりハンデがありますが、ロボットや自動運転車などの支援により、人の可能性が広がります。
⑤遠隔医療が期待されており、通院しなくてもタブレットや専門端末で診療が受けられるようになれば通院回数が減るので交通費の節約になり、いつでも質の高い診療を受けることができます。
想像すると、消費生活者としてはとても夢を感じるのですが、事業者勤労者的視点から考えると、作業といわれるものがどんどん無くなり、仕事を奪われる人もたくさん出てしまい、次の仕事を見つけられる人は好いのですが、上手に移行できるのかなという不安を多少感じてしまうのは心配しすぎでしょうか。
(代表社員:北村喜久則)